フットルース 丸山隆平 少年愛小説


甘やかされるのはイヤじゃないけど、キスひとつでは問題は何も解決していない。南鬼は、今までずっと我慢していたものを吐き出すように、その場に鷲鬼の姿となった北鬼を押し倒していく。「――――ここにいる」。優一は―――立花だけが自分に向ける―――あの時の―――あの瞳とあまりにも酷似《こくじ》していることに、はっとして息をのんだ。「ケンカすんのは初めてじゃなかったし仲直りもしてない」。わざとらしく、神谷は髪をかき上げて拓哉に言った。「あの券の残りを賭けてもいいよ?」。

ろくに体も拭かずに、嘉瑞はわたわたと浴衣を身につけた。海王の力強いその言葉を聞いた水貴は満足げに頷いた。結局、その実験は成功しなくて、来週に回すことになった。彼の切れ長な目に見つめられると、身体の奥が熱く疼いてくる。

「―――優一?どうして泣くの?こんなに愛しているのに…」。

「うるさいよ!」。どうしていいかも、分かんないし。

雄一の顔が近づいてきて、そうなのかな、と思っているとキスをされた。実際、胸が潰れる思いだ。「な…んで?」。中一のガキが言うセリフでもなければ、そんなガキに怯える自分もまた変だった。

「いいね、そのいやそうな表情。すげーそそられる」。「やめてください!アレス」。そして、出した結論。そういって上体を起こす蒼一に、大和は慌てて手を放す。「あ、うん。……お願いしてもいいなら」。「ククッ……、大丈夫だ。一週間もあれば、私がお前をきちんと仕込んでやれるさ。一流の男娼《だんしょう》にな」。


ボーイズラブ小説作品紹介


スーツ姿も眩しい「山吹海運」。の御曹司・山吹廉太郎は、昼下がりの優雅なお茶の時間を楽しんでいた。そこに飛び込んできたのは、マネージャー・小出だ。庶民に大人気の「クール麺」。を食べに中華街へ行こうというのだ。しぶしぶ出かけた廉太郎だが、そこで出会った「クール麺」。の作り手・風明は、廉太郎の安穏な生活をひっくり返すほどの輝きを放っていて……!?

タイトル:恋しチャイナ
著 者 名:剛しいら
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:オークラ出版

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