☆☆I★N★G★進行形 谷佳知 少年愛小説
嘉瑞は見事、またしても高敏の仕掛けた陥穽にはまった。「おまえに、なんにもしてやれな……」。
「わたしの部屋はあれだ……」。「明日のご朝食は何時にいたしましょうか」。腎臓を取られても角膜を取られても死にはしないが、樹海で穴に落ちて助けが来なかったら確実に死ぬ。陸は苦笑しながら言う。忠司の罪も、こうして消えれば今と違っていたのだろうか。ミラーガラスを染めた赤い血が動揺の原因だと思い、鷹司は桜庭をソファーへ連れて行こうとする。その間もずっとキスされて、広海の頭が、ぼーっとなってきた。
拓哉は緊張して神谷の横で身体を硬くしている。それさえなければ、神谷が泣いて縋ろうと、どうでもよかった凌馬だ。東鬼と西鬼の言葉に、南鬼は一言も言い返せなかった。「泊まっていけ。帰ることは許さない」。「…た…立花先輩…?」。そんなことすら考えられない。
深月の体は二度三度とバウンドして、スプリングの揺れが収まりきらないうちに昂に押さえ込まれた。「ピーターパンて童話でさ。ティンカーベルって名前の小さい妖精を連れた男の子が、ヒロインや子どもたちを冒険に誘いにくるんだよ。それがきっと、こんな夜だろうなあって思って……」。「うー……」。「ふざけるなっ!第一、俺は男だっ!」。
勇一郎は苦笑交じりに、七重を見つめる。
「嘘だろう」。「…それからな、言いたいことがあったら、ほんまに遠慮するな。したいことも、我慢するな」。「……?」。「可愛くて堪るかっ!」。「沙維、なら言う!どうして私に黙ってここから去ろうとするんだ!理由を教えてくれ。そうでなければ、私は君を放さない!」。そして、呼び起こされてしまった被虐的な官能に抗えなかった自分の肉体を呪って、身悶えた。
ボーイズラブ小説作品紹介
借金返済のためボーイズキャバクラでバイト中の大学生・竜弥のもとに突然、現れた義兄、英彦。幼き日、竜弥に憧れと恐れと……生まれて初めて欲情を抱かせた怜悧な義兄との8年ぶりの再会……だが、弁護士の英彦は、そんな竜弥の想いも知らず、常連客である人妻との不倫を詰問する。身の潔白を証明すべく、竜弥は英彦の前に己の欲望のすべてを曝け出すことに……。究極のブラコン・ファイアLOVE。
タイトル:義兄(あに)は絶対零度の支配者
著 者 名:鹿能リコ
レーベル:フィリア文庫
発 行 元:イースト・プレス
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