ジャニメン 鈴木湧太 BL小説


親友を酷い形で裏切っておきながら、もしかしてこの罪が消える日が来るのではないかと、期待する自分がどこかにいる。地王が海王宮に行くと言った時、蘭の心の中には大きな動揺が走った。ソファーから起き上がって近づいていくと、声音はますます鮮明になってくる。キスのあと、雅の誘いをはぐらかされたのは、やはり仕事があったのかと胸の内で落胆する。

「ほら、バカって言ってる!」。「なんで、キスしたの?」。高敏は少し考えて、ある提案を嘉瑞にした。「……でもおれ、あいつの……遠野の、気持ち、わかんなくも、ねえ……」。そして、悔しげにファイを見上げたかと思うと宙に跳んだ。岩城は軽く手を挙げて異議を挟んだ。やわらかくて、温かい。

「……だよ、やだ……行かないでよ凌馬ぁっ、なんでいなくなっちゃうんだよぉ〜っ!もう、どっか行っちゃダメだ……オレ信じてて、まっ……待ってたんだから。帰ってきてくれる……て絶対思ってて……だから、やだっ、やだからもう、ずっと一緒なんだからなー……」。大粒の涙をこぼしながら、桜庭は水を求めて部屋から出ようとドアの鍵を開けた。「するけど?」。男が追っているのは、戦場の幻だろうか。「ホントだ……」。高敏を囲む女の子たちが、会話が見えずに戸惑っている。

一家が味わっただろう苦痛と恐怖と無念の時間を、最後まで使い切るつもりなのだ。思えば高敏はその瞬間から、嘉瑞が自ら墓穴を掘っていることに気づいていたに違いないのだ。

鷹司貴誉彦の恐い部分が、彼の全身から陽炎が立ちのぼるようにゆらゆらと見えた気がして、桜庭の肉体が怯んだ。


ボーイズラブ小説作品紹介


超ブラコンの聖・パパンドレウは16歳になって敬愛する兄のセフィエスが恋人と暮らす日本へ留学する。兄の恋人の雪耶をイジメるはずが、家庭教師としてつけられた国際弁護士の一ノ瀬明良に思いっきり子供扱いされ、しかも明良は聖に『我を忘れるような恋』に落としてやると宣言して乱暴する強姦野郎で――!?優しい一面を見せながら強引なHをする明良に聖は戸惑い……。

タイトル:天使と魅惑のロマンス
著 者 名:上原ありあ
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:フロンティアワークス

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